裏切りのサーカス ★★★★☆
イギリスの諜報機関MI6、通称「サーカス」。
サーカスのリーダーであるコントロールは、内部にソ連の諜報機関KGBの二重スパイ「もぐら」がいることを確信。
ハンガリーに諜報員を送り込みますが、作戦は大失敗。
責任をとってコントロールと彼の右腕ジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)は、サーカスを去ります。
個人的に昨年のベスト映画だった『ぼくのエリ』の監督、トーマス・アルフレッドソンの最新作!(ちなみに、僕の住む大分では、『ぼくのエリ』は昨年公開だったのです。)
かなり期待をして映画館に足を運びました。
映画が始るや否や不穏な雰囲気。
というか、説明少ない。
ゲーリー・オールドマンも全然しゃべらない(;´▽`A``。
その後、コントロールは死亡。
なんやかんやあって「もぐら」がいること可能性が高くなります。
サーカスの中の誰かが「もぐら」に違いない!
引退に置いたやれたジョージに「もぐら」探しが命じられます。
ここまでが導入部。
ようやく、少しずつお話が進み始めます。
くすんだ灰色と茶色の世界、ほこりっぽさとタバコのにおいがこちらまで漂ってきそう。
ありがちなスパイ映画とは大違いで、地味な男たちが地味な世界で地道に活動をする。
うーん、たまりません。
世界がすごく良く作られていて、静かに事件は進んでいくんですが、そのせいで余計にどっぷり世界に浸ることができます。
僕はレオンのキレたゲーリー・オールドマンに夢中になったクチなんですが、この年になると喋らない彼がたまらなくカッコ良く思えてくる。
なんというか、派手な動きは全くなく…むしろ、年を感じさせるような身のこなしなのですが…一方で、一挙手一投足に何か積み重ねてきたものを感じさせられます。
かっこいいよなぁ。
世界観が凄くいいのですが、一方でストーリーはわかりにくいです。
わかりにくいうえ、説明をしないんです、これ(;´▽`A``。
「必要最小限の説明」よりちょっと説明が少ない感じ。
重要なシーンを何の説明もなく1カットだけ見せておわり、みたいなことをやったり、何の断りもなくいきなり回想シーンになったりする。
観ている間中、こっちは目を凝らして、何とかお話にくらいついて行こうと精いっぱい。
実際、結構置いていかれがちだったしw
(ストーリーを理解できていると思えたのは、家に帰ってネットで確認してようやく、でした;)
とにかく、最低限、映画を観はじめたら登場人物の名前はシッカリと頭に焼き付ける気持ちでいたほうがいいですよ。
たぶん、説明の少なさはこの監督の味なんだろうから、この辺は諦めてくらいついて行かなきゃしょうがないみたいですw
あまりスパイ映画としての派手さは望めませんが、世界観にどっぷり浸かってられる映画です。
それに、地味地味とは言いましたが、しっかりと楽しめるような作りにもなっています。
また、あの世界に浸りたいなぁ。
文句なく面白い映画です。
超お勧めッス(゚ー゚*d)。
原作はほかにもお話があるみたいですね。
続編作ってくれないかなー。
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